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PKU / 脳と心臓の動脈構造

取りとめもない雑感を少々。

・フェニルケトン尿症phenylketonuria (PKU)という病気の存在を知った。

症状としては、精神遅滞が最も顕著で、他にも嘔吐・過動・痙攣・興奮などがある。

PKUは劣勢の遺伝子のホモ接合体によって発症し、
欧米では100人に一人がこの遺伝子を持っているため、10000人に一人がこの病気にかかる。

PKUではフェニルアラニンヒドロキシラーゼが欠損している。
これはフェニルアラニンをチロシンに変換する酵素。

その結果、体内にフェニルアラニンが蓄積し、正常ではチロシンから合成されるドーパミンが低下する。
その結果、脳の発達が異常になる。


現在、病院では新生児の血液中のフェニルアラニン濃度を調べ、
濃度が高ければ直ちに低フェニルアラニン食で育てるよう親に指導している。

この食事によって血中のフェニルアラニンを減らし、精神遅滞を防げる。


・・・らしい。
以上、Diamond et al, Prefrontal cortex cognitive deficits in children treated early and continuously for PKU, Chigago Univ. Press, 1997などより抜粋。

よくわからないことが2点;

1) チロシンが足りなくて欠乏するのはドーパミンだけでなく、
ドーパミンから作られるノルアドレナリンやアドレナリンも同様なのでは?
これらが足りないことによる障害はないの?

2)低フェニルアラニン食で育てれば確かにフェニルアラニン濃度は下がるだろうが
結局フェニルアラニンヒドロキシラーゼは増えていないわけで、
やはりドーパミン以下の神経伝達物質は欠乏したままなのではないだろうか?



↓また別の話。

・脳と心臓の動脈の構造は他の動脈と比べて極めて異なる点がある、
ということを解剖学のテキストを読んで知った。

それは「迂回路がない」こと。

他の臓器や手足であれば、動脈が一本や二本つぶれても、他の血管が迂回しているので、その先の臓器・四肢に血液が行かなくなるということはない。(大動脈を除く)

しかし脳と心臓の動脈は、枝分かれしていくばかりで再び融合することがない。
つまりある動脈が途切れると、その先の部分では必ず血液が不足する。
これが脳虚血・脳卒中などの原因になる。


これはとても不思議。
なぜ脳と心臓という、生命のコア部分の動脈が保険をかけていないのだろう?

進化の中立説を採れば、
「昔は脳卒中とか心臓発作で死ぬことは特に種の保存に不利ではなかった」から
ということになるのだろうか。
そんな年齢になる前に他の原因で死んだとか。

でもそうだとしたら、脳や心臓よりもずっとどうでもいい他の器官では
保険の効いた動脈構造になっているのが不思議。

血管の発生過程を勉強していないので細かい議論ができないのが残念だ。
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