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【BOOKS】X線結晶学の教科書いろいろ

X線構造解析には関わっていませんが、論文の評価ができるようになるためにもX線の勉強もしておこうと思っています。

以下の本を読み比べてみた感想を記しておきます。

『X線結晶解析』桜井敏雄著 1967
『X線結晶解析の手引き』桜井敏雄著 裳華房 1983
『X線結晶構造解析』大橋裕二著 裳華房 2005
『X線解析入門』角戸正夫・笹田義夫著 東京化学同人1993
『生命系のためのX線解析入門』ブロウ著 化学同人 2004
『タンパク質のX線結晶解析』ドレント著 Springer 1998
『これならわかるX線結晶解析』安岡 則武著 化学同人2000

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X線結晶解析 X線結晶解析
桜井 敏雄 (1995/08)
裳華房



1967年に刊行され、今も売れ続けている名著。
やはり自然淘汰を生き残った本は素晴らしかった。
以下に挙げるどの本を読んでもわからなかったことが、
本書を読んだら一発で理解できたことが一度や二度ではない。

ここに挙げる本の中で最も高価なので最後まで買うのを渋っていたが、
最初からこれを買っていたらお金も時間も節約できたのに、と悔やまれる。

各章・各節において「何を理解させようとしているのか」を
常に意識させる文章になっているので、頭に難なく吸収される。

専門用語の表記方法も丁寧に解説されており、
初心者に対しても親切なつくりとなっている。

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X線結晶解析の手引き X線結晶解析の手引き
桜井 敏雄 (1983/01)
裳華房



上の『X線結晶解析』と同じ著者による「入門書」という位置づけ。
しかし私にとっては『X線結晶解析』よりもわかりにくかった。
『X線結晶解析』よりもページ数が少なく、解説を省いていることが主因と考えられる。
「入門書ほどページ数は増やすべき」という法則を生かされていないように思う。

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X線結晶構造解析 X線結晶構造解析
大橋 裕二 (2005/10)
裳華房



最近出た本の中では最もわかりやすい入門書。
X線解析の重要な部分だけをピックアップし、最低限必要な数式を用いて解説している。

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『X線解析入門』

前著『X線結晶構造解析』と似たような位置づけで、もう少し詳しい。
構造因子や対称など、重要な部分についてはより丁寧な解説が加えられている。

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ブロウ 生命系のためのX線解析入門 ブロウ 生命系のためのX線解析入門
D. ブロウ (2004/07)
化学同人



タンパク質解析など、生命系の研究者を意識して書かれた本。
内容は非常に充実していて、類書にはない解説が多い。
しかし初心者向けではなく、いったんX線解析の重要部分は習得してから読んだ方が良いと考えられる。

内容が高度なのにもかかわらず、解析の図形にアヒルの絵が頻出したりと、遊び心が溢れているのがよい。
ちなみに、たまに数式の誤植アリ。

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『タンパク質のX線結晶解析法』

生物系のX線屋さんはたいてい持っている本。
評判は良いが、私にはわかりにくかった。
用語や表記方法の解説が不親切だったり、
「その節で何をわかろうとしているのか」が明確でない場合などが多々ある。
既に絶版になっている模様。

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『これならわかるX線結晶解析』

教養向け。
「わかりやすい」というよりは、「誰でもわかる」程度のことで解説を止めているといった印象を受ける。
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